Ⅲ.ベータ線
Ⅲー2.ベータ線霧箱の作り方(液体窒素)
STEP1.準備するもの
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STEP2 : 霧箱の作り方
- パイレックスガラス
ベーシックシリーズが良い。深さ8センチ、内径20センチ程度のもの。それが手に入らなければ角型でも可。できるだけ容積の大きいものが望ましい。
パイレックスガラスの側面に黒い布をガムテープで貼り付ける。
- サテンの布、アクリルシート、線源を入れる
・サテンの布(黒か紺の色)を底にあわせて切り抜き底にしく。
・青いアクリルのシート :カロピンプレート0.5㎜厚,クリア青(笠井産 業KK)(東急ハンズ渋谷店などにはあり。)入手できない場合は、省略。ベストの状態ではないが飛跡は見える。
・線源を霧箱の中にいれる。
・線源はビデオではグローランプの芯を使ったが、
マントル(キャンプ用ガスランタンの芯。)や鉱物標本のユークセン石が入手しやすい。
(注)マントルやユークセン石からはβ線だけでなくα線も出ているので黒いラシャ紙などで包みα線を遮蔽する。
- 無水エタノール
側面の布と底の部分にエタノールを注入。底の部分にはフィルムケース1杯半くらいのエタノールをいれる。(エタノール:1級 薬局にあり。)
- ラップフィルム
きっちりと(!)ふたをする。サランラップ(旭化成)が最適。厚く、やぶけにくい。
- 液体窒素の注入
発泡スチロールトレイの中にアルミのフィンを入れ液体窒素を注入する。
・発泡スチロールトレイ: スーパーなどで食品をいれているもの。
・塩化ビニール棒(塩ビ棒)。工作用品や水道関連売り場にある。
(注)さらに感度をあげ宇宙線なども鮮明に見たいときには、ガラスの 霧箱とアルミのフィンのあいだにアルミの板 (20 ㎝×18 ㎝)くらいのものをいれる。
ドライアイスの場合
液体窒素が入手できないときにはドライアイスでも可能。ドライアイスのサイズは、霧箱の底面積くらいの大きさ。ただ、時間とともにすべりおちたり、ドライアイスに凹凸ができ冷えにくくなるので注意が必要。
- 光源で照らす。
光源はスライドプロジェクターがおすすめです。蛍光灯のような面光源は飛跡にコントラストを作りにくいので不適。明るいLEDでも可。
- 帯電した塩ビ棒
帯電した塩ビ棒を霧箱の上でスキャンする。
霧箱の中には、宇宙線が次々につくるイオンを作っている。そのため、ベータ線の作ったイオンと混じり飛跡が鮮明に見えなくなる。塩ビの帯電棒でスキャンをして宇宙線が作ったイオンを掃除する。霧箱内部のゴミやホコリがエタノール蒸気で洗い流されるまで10分くらい待つと、飛跡が見える条件が整ってきます。
Q&A (クリックで表示)
Q:β線がどうしても見えないとき、一番注意することは何ですか?
Q:β線霧箱は、セットしてから5分くらい待たないと飛跡が見えません。なぜ?
Q:ベータ線の飛跡はいつもくねくね蛇行するの?
Q:ベータ線霧箱から反電子も見えるの?
Q:α線(アルファ線)、β線(ベータ線)、γ線(ガンマ線)の名前の由来はなんだろう?
Ⅲ . ベータ線
1.ベータ線とその飛跡2.ベータ線用霧箱の作り方(液体窒素)3.ベータ線用霧箱の作り方(ドライアイス)TOP
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