サイエンスの森−霧箱のサイエンス

 霧箱を作ってみよう!   原子核の飛行機雲   極小から目に見える世界へ   α線の散乱を見てみよう   α線の飛跡を解析しよう 


霧箱のサイエンス(4) α線の散乱をみてみよう



α線の枝毛??


風船や飛行船に使われているヘリウムガス。
そのヘリウムの原子核が、大きな運動エネルギーによって光速の約20分の1(1000km/s)という猛スピードで運動しているのが、α線の正体です。

このα線の運動エネルギーは、なんと、通常のヘリウム原子の、10倍(1億倍)にもなります。




α線の枝毛??


このα線は、通り道の酸素や窒素の原子から電子をはぎとりながら空気中を6〜7cm進み、光速の1/20の速さ(1000[Km/s])から、およそ1000[m/s]くらいの速さまで減速。最終的には近くの電子とくっついて、安定したヘリウム原子に変わります。あとには、ばらばらになったイオンが大量に残されています。


その膨大な数のイオンがそれぞれとなり、アルコールの雲をつくります。そうして、見えるはずのない小さい原子核の飛跡が、人間の目で見える数ミリの雲の現象にまで拡大されるのです。


10-15 m もの極小世界の出来事が、数mmの目に見える現象へとつながるのは、実は、原子核1個が持つ運動エネルギーの大きさのためなんですね。



α線は高速で進むヘリウムの原子核


はみだしコラム 『放射線の種類』


放射線は、大きくわけて3種類。それぞれ持つエネルギーが違います。


α (アルファ) 線:高速のヘリウム原子核。
薄い紙一枚で止まります。


β (ベータ) 線:高速の電子。
アクリル板で止まります。


γ (ガンマ) 線:高エネルギー電磁波。
(電磁波=電子レンジの温める光のようなもの) 分厚い鉛の板でやっと止まります。


また「宇宙線」というのは、宇宙空間を飛び交う放射線。目には見えませんが、地球にも常に降り注いでいます。いまこの瞬間も、ほら、あなたのそばを通っているかもしれませんよ。


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