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![]() ユークセン石から出る放射線
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Q&A こんなときどうする? (クリックで答えが表示されます。答えをクリックで閉じます) Q:どうして、塩ビ棒で静電気を起こすの? 霧箱の中は、宇宙からくる放射線(=宇宙線)などによって、目に見えないイオンが常に発生しています。これらいわゆる「雑イオン」が雲を形成してしまうと、本来見たい放射線による飛跡が見えにくくなってしまいます。曇りの日に飛行機雲が見えないのと似ています。そこで、塩ビ棒をこすって発生させた静電気によって、霧箱中の雑イオンを除去しておくのです。こうして霧箱の中を青空と同じ状態にすると、見たい放射線の美しい飛跡が見えてきます。
Q:アクリルの容器でも見えるの? 見ることはできます。ただし、おすすめはしません。α線が見えなくなる原因のほとんどは、容器全体の冷やし過ぎです。ガラス容器を使わずにアクリル容器を使うと、大きさにもよりますが、往々にして冷やし過ぎの状態になりやすくなります。
拡散型霧箱は内部の熱対流がなくなると過飽和層の再生が難しくなるので、容器全体を冷やさないことがもっとも大切です。しかし、この点がいままでまったく霧箱の専門書では言及されてきませんでした。その対策として、冷えにくいガラス容器に初めて着目したのが『森式霧箱』なのです。 アクリルで飛跡がきれいに見え続けるのは、ラッキーと思った方がよいでしょう(私は何度その不安定さに泣かされたことでしょう・・)。 学校の実験で使う場合、あるクラスで飛跡は見えたのに、他のクラスでは見えなかった!では使いものになりません。連続して何クラス実験をやっても飛跡が見える安定性が必要なのに、それがアクリルには望めないのです。
Q:液体窒素とドライアイスだと、見え方は違う? 飛跡の見え方は変わりません。
紹介している実験装置は液体窒素を使っています。液体窒素は1週間以上保存可能なので、学校で何クラスもの生徒実験などを行うときには適した方法です。 Q:スーパーでもらう、小さいドライアイスでも見える? はい、見えます。
ご家庭で手軽に実験される場合には、スーパーなどで手に入る粒状のドライアイスの上に直接パイレックスガラスを置く方法が最適でしょう。蒸発が早く、無くなるのが早いものの、家庭で実験する時間としてはちょうど良いと思います。 大きなドライアイスを買うと、使い切れずに残ってしまうと思います。
Q:大きなドライアイスの塊でやったら、うまく見えません。 容器の底全体にドライアイスがあたっていることで、容器全体が冷えてしまったことが原因だと思われます。冷やす面積の目安は、およそ、容器の底の半分として、なるべく側面まで冷やさないようにしてください。
霧箱の容器より大きいドライアイスのブロックで冷やしているのを時々見かけますが、それは時間とともに容器全体を冷やしてしまい、熱対流がうまく起こらず、過飽和層の再生ができなくなって、飛跡が見えにくくなってしまうので、良い方法とは言えません。
Q:時間がたったら、だんだん放射線が見えなくなってきました。 α線が見えなくなる原因として、容器全体の冷やし過ぎのほかに、底の部分の冷やしすぎでエタノールが凍り始めることが考えられます。
底が白くなったらエタノールが凍り始めているので、容器を机の上におくなどして温度を上げてください。数分すると、徐々に鮮明な飛跡に戻ってくるはずです。この状態はエタノールの量が少ないとなりやすく、多いとなりにくいため、エタノールの量も調整してみてください。 Q:霧箱の実験は寒い部屋ですると,飛跡がよく見えるのでしょうか。 霧箱の実験は、液体窒素やドライアイスを使う実験なので、寒い部屋でなければいけないと思っている人がいますが、それは全くの誤りです。むしろ暖かい部屋で実験をすると飛跡がよく見えるようになるのです。もちろん、暖かい部屋の方がドライアイスや液体窒素は早く無くなりますが・・。 霧箱を側面から暖かい電球等で照らしてはいけないと言う人がいますが、実はこれも誤りです。容器の冷やしすぎ対策として、側面から白熱電球で照明し、霧箱を暖めるのはとても良い方法なのです。 これらのことは、すべて容器全体を冷やさないようにして霧箱内部に熱対流を発生させるために対策として当然のことなのですが、霧箱の専門書では「霧箱で対流を作ってはいけない」と全く間違った説明をしてしまったため、多くの人がそれをそのまま信じてしまっています。わたしも、それを一時、真に受けてしまいました。 専門書の著者の社会的な肩書きに迷わされず、実験をして自分の目で現象を確かめて見ましょう。 それこそが「サイエンス」なのです。 |
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©2007 サイエンスの森